癌と診断され、治療を選択していく中で、本を読んだり、ネットで調べているうちに
「本当にこの治療法しかないのか」
「他の医師なら何て言うだろうか」
と、他の医師の意見を聞きたくなることがあると思います。
そんな時に活用できるのが「セカンドオピニオン」です。
私も納得して治療したかったので「セカンドオピニオン」を聞きに行きました。今回はその時の経験をお話します。
セカンドオピニオンとは
セカンドオピニオンを受けることで、担当医の意見を別の角度からも検討することができ、もし同じ診断や治療方針が説明された場合でも、病気に対する理解が深まることもあります。また、別の治療法が提案された場合には、選択の幅が広がることで、より納得して治療に臨むことができます。
セカンドオピニオンを聞きに行く間に病状が進行するかもしれない、というリスクもありますが、治療に納得して取り組んでいくためにも
「他に治療法はないのか」
「担当医以外の意見も聞いて決めたい」
こんな風に少しでも思うのであれば、セカンドオピニオンも検討してみてください。
でも注意点も!
セカンドオピニオン外来は、基本的に公的医療保険が適用されない自由診療(自費診療)となり、全額自己負担となります。
具体的な費用は病院や、検査の内容によって変わりますので、病院を探す際には、費用についても併せて確認しましょう。
ちなみに、私が受けた病院のセカンドオピニオンの費用は1回1時間程度で33,000円とホームページには載っていました。しかし、10年前実際にどれくらい費用がかかったかは、正直忘れてしまいました^^;
セカンドオピニオン高いですよね^^;
でも、その費用について覚えていないということは、それよりも自分にとって「子宮を残せるかどうか」という事に意識がいっていて、費用は気にしている場合じゃなかったのかもしれません…
この辺は自分の心とお財布とよく相談ですね。
病院によっても違いますので、費用面もチェックして自分に必要なのかどうか判断しましょう。
子宮全摘しかないの?諦められず受けたセカンドオピニオン
私がセカンドオピニオンを受けたのは、子宮全摘手術で妊娠を諦めたくなかったからです。33歳で2人目を妊活中の子宮頸がん告知。一番の心配は、娘を一人っ子にしてしまうということでした。
何とか子宮を残せないかという、私の切実な気持ちを理解してくれたA病院の担当医から提案がありました。
「B大学病院なら”広汎子宮頚部全摘手術”という子宮を全部取らなくていい術式を一線でやっている先生がいる。それならまだ道はあるかもしれない。」と。
私がA病院の担当医から提案されていた治療は「広汎子宮全摘出手術」で、子宮を全部摘出する手術だったのですが、B大学病院では子宮を全部取るのではなく、子宮頚部だけを取る「広汎子宮頚部摘出術(トラケレクトミー)」をやっている先生がいるというのです。
わずかでも望みがあるならそれに賭けてみたい。
「ひょっとしたら子宮を残せたかもしれないのに」という気持ちを持ちながら、今後の治療を続けていくのは一生後悔するかもしれない、と思った私は、B大学病院にセカンドオピニオンを受けに行くことを決めたのでした。
B大学病院での診察、そして結果まで1週間
私の場合は、最初に診てもらった担当医からの提案でセカンドオピニオンを受けました。その日のうちに紹介状を書いてもらい、すぐ次の日にB大学病院へ。
そこからまた検査を一からしたので、検査結果が出るまでに1週間かかりました。もし、自分で病院を調べたりしていたら、もう少し時間がかかってしまったと思います。
国立がん研究センターが、運営する公式サイト「がん情報サービス」によると、セカンドオピニオンを受ける流れは以下の通りでした。
※参考:がん情報サービス「セカンドオピニオン」
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/dia_tre_diagnosis/second_opinion.html
どうしてもすぐ治療に取り掛かるよりは時間がかかってしまうので、まずはファーストオピニオンをしっかり理解し、担当医と病状の進行具合についても相談しながらセカンドオピニオンを選択するのが良いと思います。
子宮全摘の覚悟が決まったセカンドオピニオンの結果
B大学病院では、内診だけ改めて検査をされました。大学病院なので、内診も学生が研修として参加しているのが、私としては何とも嫌でしたね^^;「これはおりものがすごいな」とか言いながら何かを学生に説明しながらやってるんですもん。仕方ないけどね~。
それで、結果はそこから1週間後。この1週間は、この待ってる間にも病状が進行するのではないか、という不安と、ひょっとしたら子宮を残せるのかもしれない、という少しの期待が混じった1週間でした。
1週間後の検査結果の日。
母親と病院へ向かい、病院で仕事を抜け出してきた夫と合流。結果は夫と一緒に聞きました。
結果は、やはり病状が進行していて子宮を残す手術の適応ではない、広汎子宮全摘手術が相当であるとのことでした。
覚悟はしていたので、A病院で告知された時のようにその場ですぐに涙は出ませんでしたが、最後、B病院の診察室を出る時に「私の決断のために、診ていただいてありがとうございました」と言葉に出した瞬間、ぐっと涙が込み上げてきました。
本当に、本当にもう子供が産めないんだ・・・
そう思うと夫に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりましたが、もうあとは自分がちゃんと治療に向き合って生きるしかない、と心が決まりました。
夫ともセカンドオピニオンでも同じ結果なら、最初に診てもらったA病院で治療しよう、と決めていたので、その後すぐA病院に電話し結果を報告。すぐ次の日にA病院へ行き、その後の手術の段取りなど慌ただしく入院の日程が決まっていったのでした。
A病院に決めたのは以下の理由からでした。
①担当医が丁寧で信頼できると思ったこと
②B大学病院よりも立地的に通いやすいこと
③大学病院だと学生などの研修対象になるのが嫌だったこと
結果的に、この選択で良かったと思っています。
セカンドオピニオンを受けてみて
私は、セカンドオピニオンを受けて良かったと思っています!
結果的にB大学病院でも、子宮を残す手術の適応ではないと言われて、A病院に戻って治療をすることにはなったのですが、それでも、自分の中では踏ん切りがつき、手術に立ち向かう気持ちが強くなりました。
がんの治療は体力ももちろんですが、気力が本当に大事です。
迷いや不安があると乗り越えられない部分が出てきてしまうと思うので、ご自分の状況に合わせてセカンドオピニオンも検討してみてください。
人によっては、かえって迷いが生じてしまったりすることもあるかもしれません。ですので、自分が何のためにセカンドオピニオンを受けて、何を決めたいと思っているのか、ということを明確にしておくことが大切だと思います。
私の場合は、最後に、B病院の診察室を出る時に言った「私の決断のために、診ていただいてありがとうございました」という言葉の通り、「もしかしたた子宮が残せたかもしれないのに」という後悔を残したくない、というのがセカンドオピニオンを受けた理由でした。
ですので、この結果が出てからはもう「子宮を残すには」「2人目を産むには」ということは考えず、「家族のために、治療を乗り越えて生きる」ということだけに集中できたと思います。
この過程を踏まえることで、1週間ほど治療は遅れる事にはなりましたが、セカンドオピニオンは私にとって、現実を受け入れ、がん治療に立ち向かうために必要な過程だったと今でも思っています。
最後に
今回は「セカンドオピニオン」について書かせていただきました。
セカンドオピニオンの実際の流れなどが、少しでも参考になったら嬉しいです。
ブログ更新のお知らせや、お悩みなど気軽に相談できるようにLINE公式を作りましたので、セカンドオピニオンの経験談についてもっと詳しく聞かせて、などご相談がありましたらお気軽にご相談ください。
私の経験が一人でも多くの方の役に立てば嬉しいです!
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