子宮頸がんの広汎子宮全摘手術を受けると、どんな後遺症が待っているのか?
これから手術を受ける人はそんな不安があると思います。
ネットなどで調べると、排尿障害、便秘、リンパ浮腫、更年期のような症状…などが後遺症としてあげられています。
この記事では実際に私がどんな後遺症を経験して、10年以上が経った今はどうなのか?をお伝えします。
後遺症も人それぞれですので、あくまでも「私の場合はこうだったよ」ということでしかありませんが、どなたかの参考になれば嬉しいです。
子宮頸がん 子宮全摘出後の後遺症
術後すぐの後遺症は排尿障害と便秘
◎排尿障害
広汎子宮全摘手術をすると避けて通れないのが排尿障害です。
術後は膀胱にカテーテルを入れていて、術後10日目でカテーテルを抜き、排尿にチャレンジしましたが、本当に出ないのでビックリしました^^;
その後看護師さんに導尿をしてもらうのですが、「え?こんなに残ってるの?」っていう量が出てくるんですよね…^^;
導尿卒業というわけです。
でも、退院後1週間くらいで残尿が50mlを切るようになったため無事に自己導尿を卒業することができました。
それから現在まで排尿トラブルはないのですが、そうは言っても、以前のように「シャー」っと切れ良く出ることはなく、腹圧をかけないと出なかったり、出始める時に時間がかかったりすることは今でもあります。
◎便秘
排尿障害と同じように、排便を調節する組織を傷つけてしまうことから排便にも影響があるそうですが、手術後に行なった抗がん剤治療も便秘になりやすく、しばらく便をやわらかくする薬は飲んでいました。
骨密度の低下~骨粗しょう症のリスク~
広汎子宮全摘手術は卵巣も摘出するため、女性ホルモンが急に減少することになります。
女性ホルモンの一つであるエストロゲンというホルモンが骨代謝と深く関係していることから、このホルモンが減少することで、骨がもろくなり骨折する可能性が高くなる「骨粗しょう症」になりやすくなるんですね。
毎年デキサという機械で骨密度を計測していますが、私の骨密度は同年代の平均の8割程度の数値で推移しており、毎年少しずつですが低下し続けています…
再発リスクを抑えるためにホルモン補充療法はせず、骨粗しょう症の予防薬を1日1回内服しているだけなので、意識して「適度な運動や骨にいい食事も意識しなければいけないな~」と感じています。
長生きはしたけど骨折して寝たきり…なんて嫌ですもんね
卵巣欠落症候群~ホットフラッシュはありました
閉経前の女性が両側の卵巣を切除することで、更年期障害のような症状が起きる場合があります。
のぼせ(ホットフラッシュ)、冷や汗、頭痛、肩こり、イライラ、焦燥感、倦怠感…などの症状が起こる場合があるとのことですが、私の場合は、ホットフラッシュと頭痛がありました。
でも、それはずっと続いているわけではなくて、術後2~3年くらいまでだったと思います。
急激な女性ホルモンの減少に身体もついていけなかったのだと思いますが、その後は症状が気にならなくなり、10年以上経った今ではホットフラッシュも頭痛もしなくなりました。
今一番の悩みは…性の話
ここまで色々あった後遺症について話してきましたが、結局のところ現在すごく困っている後遺症はないんですよね。
リンパ浮腫も幸いならずに済んでいますし。
日常生活で困るような後遺症は全くなく過ごせているのは、本当にありがたいと思っています。
しかしながら、しいて言うのであれば…
今一番の悩みは「性生活が手術前のようにはいかない」というところです。
これはまた別の記事にしたいとは思っているのですが、やはり女性ホルモンの減少により、性欲の減退、膣の萎縮などがあり、あえてやりたくない…というのが正直なところなんですね…^^;
このことにより、夫婦関係も難しい時期もありました。
今は紆余曲折があり、何とか仲良くしている方だと思いますが、根本的には解決できていないです。
命に関わる問題ではないので、ついつい後回しにしてしまって10年経ってしまいましたが、もっと自分でやれることもあったと思います。
もしこれを読んでいて、まだ術後年数が経っていない人がいたら、性生活に関するケアについても早めに取り組むことをおススメします。
子宮全摘出の後遺症について まとめ
今日は、広汎子宮全摘手術の後の後遺症についてまとめました。
排尿・排便障害、骨密度の低下、更年期様の症状など後遺症は出たものの、現在も継続している症状は少なく、日常生活で困っていることはありません。
しかしながら、性の問題は解決できていない部分があり、これからも向き合っていかなければならないと感じています。
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